Linux デスクトップ環境ガイド

2017 年 4 月版

GNOME

Debian や Fedora で標準となっているデスクトップ環境です。 GNOME2 から GNOME3 になったときに大幅に操作性が変わりました。また、高いグラフィック性能を要求するため旧式のマシンでは動作が重くなります。

GNOME3 ではかつての GNOME2 や他のデスクトップ環境のようなカテゴリ分けされたメニューリストは存在せず、すべてのアプリケーションから選択するかインクリメントサーチによって特定します。コマンドラインでの利用に慣れていればかえって使いやすいのですが、自分が使っているアプリケーションの名前をきちんと把握していないと使いにくくなります。特に日本語環境では日本語名ではなくアプリケーションのコマンド名でサーチするため余計に煩雑です。

これを解消するため、 GNOME Classic という拡張機能があり、この拡張機能を使うと GNOME2 に似た操作性に戻すことができます。ただし、 GNOME Classic を使ったからといって要求性能が GNOME2 の頃に戻ることはないので、旧式のマシンに GNOME を採用するのは控えたほうがいいでしょう。

Unity

Ubuntu 特有のデスクトップ環境です。 GNOME をベースに初心者向けにカスタマイズしてあります。 GNOME3 では隠れているランチャーパネルが常に表示されていたり、ワークスペース切り替え機能が標準では無効にされていたりと、よりシンプルにわかりやすくなっています。

Ubuntu を使うならデスクトップ環境は Unity 固定です。 Ubuntu で他のデスクトップ環境を使いたければ公式フレーバーを使うことになります。

Ubuntu の開発元である Canonical は Ubuntu 18.04 LTS で Unity をやめて GNOME3 を採用すると発表しました。今後は Unity はなくなっていく方向です。

Budgie

独立系ディストリビューションである Solus によって開発されたデスクトップ環境です。 GNOME3 をベースにしながら、 GNOME2 の操作感を残したものになっています。全体的な操作感としては Mate よりも GNOME3 に近く、 Mate のような保守的なものではなく最新流行を取り入れて GNOME3 とは違った形で進化しています。

Cinnamon

GNOME3 から派生したデスクトップ環境で、標準の操作性は KDE や Windows に似たものになっています。 Cinnamon は GNOME3 よりは随分動作が軽いので、 GNOME3 の動作が重いと感じるなら、 Cinnamon を使ってみるといいでしょう。

Mate

GNOME2 から派生したデスクトップ環境で、標準の操作性は GNOME2 とほぼ同じなため、かつての GNOME2 愛用者から広く受け入れられているようです。ただし、ベースとなる技術は GNOME2 時代の GTK2+ から GNOME3 と同じ GTK3+ へと移行されています。

Xfce

古くからあるデスクトップ環境で、実用性と安定性を重視するなら Xfce がいいでしょう。 GNOME3 や KDE よりも動作が軽く、 Mate と並んでちょっと古めの端末には最適です。

Xfce は柔軟なカスタマイズ性能で外観を自由に変えることができるため、ディストリビューションによってかなり見た目が違います。また、インストール後も容易に外観を変更できる手段が用意されています。

KDE

Slackware や openSUSE で標準となっているデスクトップ環境です。 Windows に似た操作性と外観を持っているため、 Windows からの乗り換えや併用にも違和感がありません。

最新の Plasma5 は GNOME3 と同じく高いグラフィック性能を要求するため、 KDE を標準としたディストリビューションで軽量デスクトップ環境を求める人は Xfce を好む傾向があるようです。

LXDE

軽量デスクトップ環境として人気でしたが、古い GTK2+ を置き換えるにあたって、 GTK3+ ではなく KDE と同じ Qt を採用することにしたため、今後は LXQt になります。

LXQt

GTK2+ を置き換えるにあたって、 Xfce や Mate は正当な後継である GTK3+ を採用しましたが、 LXDE は GNOME とは決別して Qt を採用することにしたようです。 Ubuntu に LXDE を搭載した Lubuntu が未だに LXQt に移行できていないことからもわかるように、まだ完全ではないようです。

戻る